中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

逃げ場のない少年の末路『素直な戦士たち』(城山 三郎)

「子どもを人生の実験台にのせる。―――そこから起こる災禍についてまで、このときには気づきようもなかった。」(本文より)

 

『翼の翼』のレビューに中受親の狂気なら

『素直な~』こそ先駆的作品とあったんで

40年以上も前の本だが手に取ってみたぜ。

 

徹底的に子どもを管理し社交性や協調性も

無視して受験マシーンを創り出そうとする。

そんな母親の狂気が暴走しまくる作品だわ。

 

ごく普通の自由を諦めることに慣らされて

限界という悲鳴も否定され壊れていく子供。

逃げ場のないその少年の末路が哀しすぎる。

 

リアリティは薄いが親の戒めにはなるかな。

子どもに見せるような内容でないのは確か。

 

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『素直な戦士たち』(城山 三郎/新潮社)