中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

コロナ禍に揺れる学生たち『おくることば』(重松 清)

もしもウイルスがなかったら、いま、どんな三学期なんだろう、って。そういうのをずっと考えてる。(短編『反抗期』の本文より)

 

読めばあとからじんわり来るのが重松節。

 

ただし、この本は早大の教え子たちへの

私信のような話が半分近くを占めている

 

とはいえ沁みるメッセージが溢れていて

こんな講義受けてみたいとは感じたな~。

 

まぁ、大学生への言葉は難度が高いから

小学生に渡す場合は、まず小説だけ読む

ように伝えた方が途中で挫折しなさそう

 

編入った短編集だが、使いやすいのは

『反抗期』と『星野先生の宿題』の二つ。

 

前者は序盤に?マークがぐるぐると頭を

めぐったけど、だんだん惹き込まれたな。

この本で最も注目しておきたい作品だよ。

 

後者はラストにかけてが注目ポイントか。

国語教師が面白く星の勉強にもなる話だ。

 

俺のレビューの後半部分はこんなですわ。

 

面白さでは、マスクをめぐるクラスメイトの対立に揺れる少年を描く『反抗期』がダントツですね。中盤以降に描かれるそれぞれの事情には、唸るしかありませんでした。『星野先生の宿題』では天文知識をアップデートさせてもらいましたよ。これは著者のファンにはたまらない一冊でしょう。

 

『おくることば』感想・レビュー

 

『反抗期』では中学受験も話題に(2023/6発売)