中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

人をたやすく決めつけないで『川のほとりに立つ者は』(寺地 はるな)

あの人だけじゃない。かわいそうな女に手を差し伸べたい男っていっぱいいるの。なんでだかわかります?自信がないからですよ。(本文より)

 

入試頻出作家の昨年10月の作品ですわ。

本屋大賞でも9位というベストセラー本

 

手にした出題者もいただろうと思うけど

完全の大人の世界を描いたストーリーで

素材向きの箇所は少なかった印象ですわ。

 

発達障害や虐待、共感の欠如等の放置が

後々どう出るか真面目に考えさせられて

俺なんかには得るものの多い本だったが。

 

ありきたりな結末にしなかった点もイイ。

以下は俺のブックレビューの断片ですわ。

 

特に素晴らしかったのは、レッテルを貼られたくないという発達障害当事者の悲鳴にも似た吐露を描き切った場面。カミングアウトされた主人公の戸惑いも含めて、この瞬間には特に胸に迫るものがありました。

 

『川のほとりに立つ者は』感想・レビュー

 

決めつけず、寄り添える道を探す(2022/10発売)