中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

決意を胸に『優等生サバイバル: 青春を生き抜く13の法則』(ファン・ヨンミ)

プレッシャーもかけすぎると逆効果だよな。大人はそういうところをわかってない。(本文より)

 

海外作品はそれほど頻出にはならないが

去年の『5番レーン』みたいに複数校で

出題された韓国文学なんかもあるからな。

 

今回紹介するのは昨年7月に発売された

韓国の進学校の青春を扱った作品ですわ。

  

サバイバルって題名にいい印象がなくて

軽い気持ちで読み始めたがこれがアタリ。

 

 俺は主人公の熱い決意が気に入ったよ!

 

成績のことで悩む子が何人も出てくるし

受験生や中高生には特に刺さるかもな~。

 

様々な解決策があり参考にもなるだろう。

 

主人公は討論するクラブに入っているが

そこでの会話にも気づきが多いんですわ。

 

自分自身の人生を切りひらくのみならず

困っている友人に手を差し伸べる部分も

この作品の特別な魅力になっている印象。

 

作問者はこの本に辿り着けなさそうだが

それなりに素材文適性はあると感じたよ。

 

問題文に使えるかもしれない場面

△少年が内にため込んだ葛藤を吐き出す

〇進路について話す友人に目からウロコ

〇討論クラブで意見のぶつかり合い勃発

 

 しっかし韓国の名門校の勉強熱はヤバい。

 

学校が始まる前に塾で早朝授業を受けて

夜は遅くまで学校の廊下で自習するとか、

なかなかショッキングな世界だったわ~。

 

俺の書きたてレビューの一部はこんなだ。

 

主人公は誰もがうらやむ名門高校の一年生。

入学早々スランプに陥っていた彼が、癖のある仲間たちや離れて暮らす両親との関わりの中で、自分を苦しめていたものの正体に気づき、誇りを取り戻していきます。

青々とした葛藤を乗り越えるヒントがたっぷり詰まった作品ですね。大人目線では、理解ある親の言葉がけに胸を打たれましたよ。

 

『優等生サバイバル: 青春を生き抜く13の法則』感想・レビュー

 

描かれるのは責任への目覚め(2023/7発売)