中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

真面目 ときどき 型破り、期待以上の『新・男子校という選択』(おおた としまさ)

「もしも、お母さんが子どもと同年代だったとして、お子さんをカレシにしたいと思いますか?」

 

ときて「無理?なんで無理なもん育ててんだよっ!」っていう

麻布OBとの対談にでてくる一コマが、かなり面白かったわ。

 

東洋英和の男子部が麻布になったなんて知らなかったし

ガリ勉が疎まれるのが麻布の文化ってのも初耳だぜ。

 

温厚男子がマイペースに過ごすせる学校の話とか

女子校との公式交流に積極的なサレジオ学院だとか

知らない話がふんだんに盛り込まれてて勉強になった!

 

興味深かったのは、男子校出身者の大学1~2年における

カノジョいる率が著しく低いっていう明治大教授の調査だな。

それがのちの人生でどう変化するかってのも面白い話題だった。

 

教育論として考えても興味深い内容もちりばめられてたぜ、

例えばこんな言葉には、ちょっとばかしドキリとしたな。

 

ありのままにふるまう自分を否定され続けた男子は自己表現しなくなる。(本文より)

 

男子にありがちな未熟さを過度に否定しちまうと

自己主張が弱くなるってのは理にかなってるぜ。

 

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『新・男子校という選択』(おおた としまさ/日本経済新聞社

 

男女別学にすると男子の学力が伸びるっつう話は、

海外の研究成果までまとめられていて参考になったぞ。

男子校のプレゼンでそのまんま使えそうな程の説得力だ。

 

男女別学で成績が上がるんなら塾もそうすればいい。

そう思いかけて気づいたんだが、既にあるわな。

志望校別コースという形での男女別学が。