日本でははっきりした主義主張をすると、必ず大勢の敵を作る。(本文より)
この著者は去年、開成で採用があったな。
さて、本作は極上のエンタメ小説ですわ。
ストレスがたまってたまって限界になり
そこから胸のすくような流れに持ってく
ジェットコースターみたいな落差が最高。
そうきたかーって叫びたくなる意外性も
あるから気持ちいいほどよく騙されるよ。
素材文によさげな箇所は少ないんだけど
弾むようにページが進む楽しい作品だな。
発売日は来月21日で間違いなく書店の
目立つ場所に置かれることになるだろう。
文章の難易度は例の分類で、やや難相当。
以下、出版社に送った先行レビューだよ。
色とりどりの作品が詰まったお得で楽しい短編集。
トコトン腹立たしい輩がギャフンとなったり、自分を見つめ直したりする話が多め。
爽快で面白いのですが、それだけにとどまらずジェンダーや親ガチャの問題も盛り込まれていて、考えさせられる深みもあるんです!
マダムショップの短編も産院まわりの話を含め勉強になりましたよ。
復讐劇ばかりでなく、再起を狙う男のあがきや、不安の底にある女への救いなど、ドラマは盛りだくさん。
どのお話にも何かしらの惹きつけられる要素がありましたね。
とりわけ『スター誕生』が凄い!
主人公が覚悟を決めるまでの流れもいいのですが、妻のキャラが最高過ぎて。
「推し」と結婚した女のとびっきりで普通じゃない生き様、みんなにもぜひ見て、感じて欲しいですよ。