中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

人間らしさってなんだろう『嘘吹きアンドロイド』(久米 絵美里)

その時、その瞬間は、真実だった気持ちや言葉も、あとから嘘になることもある。過去の言葉の意味は結局、その人が今をどう生きてるかどうかに左右されるんだ。(本文より)

 

まれに出題される作家の先月発売の新作。

 

このシリーズは物語で起こる事件により

ネットやスマホの問題が自然に学べるよ

 

受験に関係なくすすめたくなる一冊だな。

 

ちなみに、大人の俺にも発見があったわ。

 

接客ロボットは、見た目とキャラ設定を

子供っぽくしたほうがクレームが出ない

みたいな話は特に興味深い話だったわ~。

 

弱さが愛される理由になるなんて新鮮だ。

 

確かにガストのロボとか妙にかわいいし。

 

さて、今作は曲がったことが大きらいな

少女が明らかなウソをつく少年と関わり

仲間とともに彼の危うい心の領域に迫る。

 

わりかしヘビーなストーリーでもあった。

だけど終わり方は笑みがこぼれる爽快さ。

 

以下、俺のレビュー終盤だけ付けとくよ。

 

AIを深掘りすることで、逆に人間らしさとは何かを発見できるんですね。

さまざまな問題提起があり、AIが選ぶ心地よい情報への依存や思考の偏りなどについて、じっくり考えさせられました。

今作も小中学生必修にしたいですよ。

 

『嘘吹きアンドロイド』感想・レビュー

 

「勉強しないでお金持ちになることは現実的ではありません」とAIが語る(2024/2発売)