転校生はみんなが机のまわりに集まっているうちがかんじんなのに・・・(本文より)
たまに入試に出るベテラン作家の新作だ。
発売日はかなり先で11月末頃の見込み。
人に合わせるために自分に嘘をつく子と
お構いなしに本当のことを言う転校生の
ココロの交流を描いた斬新な作品だよ~。
他人の気持ちを想像することの大切さと
自分に正直であることの大切さを訴えて
何より大事にすべきことを教えてくれる。
異質なキャラの目立ちっぷりが凄い本だ。
発達障害の特性が濃く反映されてる印象。
素材文適性は後半にかけ高くなっていく。
主要キャラの少女二人と同級生の少年が
打ち解けていく14章以降は特によさげ。
文章は平易なので小5でも十分いけるよ。
出版社に送ったのはこんな感想文ですわ。
世界観を塗りかえてくれる作品。
人は、たとえ間違ったとしても、それで終わりなんかじゃない。
変わっているように見える相手にも、なにかの事情があるかもしれない。
人にも、自分にも、優しい生き方をするうえできわめて重要になる、これらの信条がまぶしい一冊でした。
主人公は本音をかくす小学六年生。
空気読むことに汲々としていた彼女が、本音しか言わない転校生と出会い、かかわるなかで、心を自由にする生き方に目覚めていきます。
問題児とされる転校生の奇妙なふるまいの理由が気になって、ページがどんどん進みましたよ。
葬祭にこだわる例の子の印象は、隠された事情が見えてくることでガラリ、変わりますね。
はじめは最悪だったのに、終盤では共感を覚えずにいられませんでした。
欠けたものを補い合うかのような友情の芽生えにも癒されたな~。
まず大事にしなくちゃいけないのは自分なんだよという気づきは、全小中学生に読んで味わってほしいところですね。
本心をかくす少女と本心ダダ洩れ少女の邂逅が、大人の心をも洗い上げてくれる画期的な作品。
茶目っ気のある少年の好演にも、ぜひ注目してください。