わりと入試に出る作家の先月に出た作品。
この先生は『二月の勝者』の参考文献に
今作は相手の気持ちを掬い取ったうえで
尊重することの難しさと大切さを訴える。
物語のキーマンになるのは支援級の少年。
このテーマでここまで書くのかと大人が
衝撃を受けるくらいだから、子どもにも
学びや気づきがたっぷりなストーリーだ。
人の気持ちがわからないことを自分事と
考えるきっかけになる価値ある一冊だよ。
素材には主人公の少女と新しい友達との
ボタンのかけ違いが起きる場面がよさげ。
俺のレビューの始めのほうはこんなだよ。
母に棄てられた発達障害の少年を引き取ることになった家族の物語です。人の気持ちがわからず、こだわりやパニックなどの困り感も抱える彼の存在が、何の悪気もなく一家の綻びをもたらし、危機を深刻にさせていく展開。衝撃でした。