中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

すり減らない生き方『令和元年の人生ゲーム』(麻布競馬場)

他人からの評価に右往左往させられるなんて、この世で一番馬鹿らしいことですから。(本文より)

 

今年の2月に発売された直木賞候補作だ。

 

Z世代の名門大学生やOBのリアルって

なかなかに惹かれる内容じゃねーのよ?

 

表紙やペンネームはどこかチャラいけど

文学賞候補になっただけあってマジだよ。

 

マジで怠惰を目指す男が面白いんだわ~。

 

なんのために頑張るのかわからなくなる

かもしれないから子供に見せづらいかな。

 

大人目線としては考えさせられてよさげ。

 

入試素材にはしにくいかもしれないけど

人を食ったキャラが躍動するって物語は

自由な校風が売り物ならアリだろうか?

 

ま、楽しい読書にはお薦めって言えるよ。

学生には未知の舞台ゆえ難易度は難しい。

 

俺のレビューはさわりだけ付けておくよ。

 

若者の今を感じられる連作短編集です。

主に描かれているのは意識高い系高学歴層の生態。

慶応の真面目学生や、早大政経SFCなどのOBたちが、対照的な価値観を微塵も隠さない男との邂逅で、したたかに衝撃を受けるストーリーです。

例の男の地べたを這うような意識の低さが妙に小気味よいですね。

 

『令和元年の人生ゲーム』感想・レビュー

 

驚きに満ちた若きエリートたちの生態(2024/2発売)

 

君は他人の目を気にしすぎてるんじゃないですか?僕みたいに、下らない人生ゲームから降りてしまって、コースの横でのんびり猫でも撫でてるほうが幸せですよ。(本文より)