努力の仕方を間違えていると言われればそれまでなのだけど、そこに追い討ちを掛けられると流石にキツかった。(本文より)
今年2月発売の小説すばる新人賞受賞作。
物語のスタートからして不穏な感じだし
小学生には見せられないかもしれないが
少なくとも性的にヤバいシーンはないな。
で、予想外に得るもののある本だったわ。
少年がホームレスになるまでの辛酸とか
その後の苦しい日々は想像を軽々超える。
けど彼の心の根っこに優しさと誠実さが
消えずにくすぶってて読む手が止まらん。
未知の暮らしを身近に感じさせる物語が
俺っちの世界を確かに広げてくれたわ~。
出題候補というより多様性を知る一環で
中学生以上に読んで欲しい作品になるな。
一応、マイレビューを少し持ってきたよ。
過酷な家庭環境で忍耐を重ねていた少年が、ついには限界を超え、暴発し、悲惨な逃亡生活に身を落としていく物語。
不器用すぎる主人公らの歩みから、“人生を無駄にするな!”という読者への強烈なメッセージを感じました。
同時に、少々道を誤ってもやり直せるのだから、取り返しのつかないことはするな、という意図もくみ取れた気がします。
もちろん好きで青春を時給数百円に消化していた訳じゃない。(本文より)