中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

美しい心をはぐくむ『銀樹』(森埜 こみち)

生きものはな、おそらくみんな、もちつもたれつじゃ。(本文より)

 

阿部暁子先生川上弘美先生らとともに

今年度の入試で脚光を浴びそうな作家

新境地となる10月に発売された作品だ。

 

辛酸をなめ続けてきた少年が目標を定め

一所懸命に努力して夢に近づいていくよ。

 

やさしさがあふれる環境で成長する彼が

やがてとんでもないことに巻き込まれる。

 

時代物っぽいんだが物語に引き込む力は

ハンパじゃなくて気づけば夢中だったよ。

 

とくに助けたくない人物を無理してまで

助けるのか問うシーンが印象に残ったな。

 

この伏線があったから終盤の彼の判断が

びっくりするほど尊いと感じられたわ~。

 

師匠が大事にしている理念にも要注目だ

 

難度は紹介作品の中では普通で読み易い。

また俺のレビューをちょっと付けとくよ。

 

時代背景的に入り込みにくいのでは?と懸念しましたが、大間違い。

とことん感情移入できる物語ですね。

 

主人公は薬師に拾われ命をつないだ少年。

親よりやさしい育て親を師として、彼が同じ道を志すのは自然な成り行きでした。

里に伝わる希少な秘薬をめぐる人間模様を描いたストーリーです。

 

欲望の果てにあるどうしようもなさと、知識を共有する先にある可能性のまぶしさの対比が素晴らしかった!

 

『銀樹』感想・レビュー

 

大切なものをシェアする気持ちの尊さよ(2024/10発売)