中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

2022-03-01から1ヶ月間の記事一覧

中身は真面目な『かがやき子ども病院トレジャーハンター』(まはら 三桃)

元々よく出題される作家だったがここ数年 さほど出ていない印象のまはら三桃の新作。 子どもウケを狙ったような題名ではあるが 長期入院する子達が主人公の真面目な話だ。 俺が見た感じではテストに使いやすそうな 箇所を2つだけ挙げると以下のシーンだな。…

出題が予想される物語文『ななみの海』(朝比奈 あすか)

大人から、大人のように扱ってもらえていると感じる時が、いちばん嬉しかった。(本文より) 今年出版された本では最注目と言っていい。 児童養護施設が舞台の物語文は頻出だって 前にも書いたんだが、朝比奈あすか作品で 施設の話となればもうマークするし…

やっぱしリビング学習だ『プレジデントFamily 2022年冬号』(プレジデント社)

プレジデントファミリー2022年冬号は 「子供が集中する部屋」特集が載ってるぜ。 東大生の54%は小学生時代にリビングで 勉強してたってリサーチも参考になるわな。 うちでも自室学習にしたらいきなり効率が 落ちたんで慌ててリビングに戻してたっけ。…

開成しか受けない

「どっか受けてあげても良いけど、御三家以外ゴミだし行く意味ないよ」(本文より) ckurukuru.hatenablog.com コチラさん、最近のママ友ランチ会の話が 強烈なんだけど、秋の合不合模試の帰りに 遭遇した激烈キャラのハナシも凄かったわ。 聞こえよがしにテ…

悩める14歳の再起『マイブラザー』(草野 たき)

「そういう問題じゃないでしょ? あなたは、親なの! 父親なの! 離婚したって、その事実からは逃げられないの!」(本文より) 過去にそこそこ出題実績のある作家の新作。 草野たき作品の中では試験に使いやすそう。 ヒトコトで言っちまうと雑に生きてた子…

テキトー科学部、マジになる『セカイを科学せよ!』(安田 夏菜)

ちょっと見てわかった気になっちゃダメ。よく見て、よく考えて、本質を追求するんだよ。(本文より) 『むこう岸』が入試で良く出る作家の新作。 『むこう岸』(安田 夏菜) - 中学受験と児童書と 『セカイ~』はハーフの子達がメインゆえ、 広い意味でSDG…

逃げ場のない少年の末路『素直な戦士たち』(城山 三郎)

「子どもを人生の実験台にのせる。―――そこから起こる災禍についてまで、このときには気づきようもなかった。」(本文より) 『翼の翼』のレビューに中受親の狂気なら 『素直な~』こそ先駆的作品とあったんで 40年以上も前の本だが手に取ってみたぜ。 徹底…

知ってる本が出題されたばっかりに・・・

瀬尾まいこ『夏の体温』が17日発売だな。 頻出作家だし、見ておいて損はないかもな。 いや、そうとも言えないという話をしよう。 俺にとっては不都合な真実かもしれないが。 前に模試で直前に読んだ本が出題された時、 うおっしゃー、読ませといてよかった…

ドバドバ泣かせようとする『めだか、太平洋を往け』(重松 清)

「最初から比べちゃだめなんだって。別の誰かと比べないとその子のことがわからないのは、おとなのほうが間違ってるんだって」 (心を閉ざす子が珍しく感情を露わにした場面より) 『めだか、太平洋を往け』(重松 清/幻冬舎) 重松清の新作だが今年は出題ナ…