割と入試に出る作家の今月発売される本。
怖くない4つの中編が詰まった作品集だ。
不思議要素は出題の妨げになりやすいし、
この作品はスルーしようかとも思ったが、
試しにチェックしてみたらこれがアタリ。
特に、小6女子がいじめに真っ向いどむ
『対決』は中盤あたりまで出題要素の塊。
ストーリー的にも最後まで面白すぎだし。
これはぜひ、子どもたちにすすめたいね。
親の再婚で弟ができる小6男子を描いた
『舟の部屋』も序盤がちょっと使えそう。
思ってたよりずっと出題可能箇所が多く
しかも幽霊話が嫌いなオレも楽しめたな。
以下は出版社に送ったレビューの全文だ。
背筋が寒くなる、のではなく、心があったまっちゃう4編。
どれも魅力ある作品でしたが、特にいじめに立ち向かう少女を描いた『対決』が最高でした。
マイペースな友人が標的になったとき黙っていられない。
違うクラスなのに首を突っ込まずにいられない。
そんな主人公が、もうカッコよくって。
ここぞという場面で、彼女が漏らす本音も熱い!
胸のすくようなストーリーで読後感もいいんです。
他の作品も含め、しんみりしたり、切なかったりするものも、後味はさわやか。
幽霊話が苦手な人にも、自信をもって薦められますね。