中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

名門校向け素材『百年の子』(古内 一絵)

子どもが読んでわくわくする物語は、大人が読んでもわくわくするものなのだ。(本文より)

 

割と入試に出る作家の先月発売の新作だ。

 

出版社を舞台にしたお仕事小説なんだが

完全大人向けで普通の小学生には難しい。

 

教育関係者に薦めたくなる一冊だったわ。

 

もうね『小学一年生』みたいな学年誌

変遷を追うストーリーが素晴らしすぎて

読んだ後、呆けたようになっちまったよ。

 

発売時期的にあんまし出ないだろうけど

これは名門校に相応しい選書になるな~。

 

臨時雇用の少女が、同世代の作家の卵と

語らう戦時中のシーンとか素材によさげ。

 

俺の激賞レビューはこんな書き出しだよ。

 

世相を映した児童雑誌の長い歩みを追体験できるお仕事小説。メチャメチャ勉強になりました。子どもを死地に駆り立てるような戦時中の誌面の異様さ、戦後の手の平返し、高度成長期の激しい熱量、そして現代、すべてに魅力あふれるドラマがありますね。

 

『百年の子』感想・レビュー

 

学ぶこと、考えることの大切さを教えてくれる(8/4発売)