子どもが読んでわくわくする物語は、大人が読んでもわくわくするものなのだ。(本文より)
割と入試に出る作家の先月発売の新作だ。
出版社を舞台にしたお仕事小説なんだが
完全大人向けで普通の小学生には難しい。
教育関係者に薦めたくなる一冊だったわ。
もうね『小学一年生』みたいな学年誌の
変遷を追うストーリーが素晴らしすぎて
読んだ後、呆けたようになっちまったよ。
発売時期的にあんまし出ないだろうけど
これは名門校に相応しい選書になるな~。
臨時雇用の少女が、同世代の作家の卵と
語らう戦時中のシーンとか素材によさげ。
俺の激賞レビューはこんな書き出しだよ。
世相を映した児童雑誌の長い歩みを追体験できるお仕事小説。メチャメチャ勉強になりました。子どもを死地に駆り立てるような戦時中の誌面の異様さ、戦後の手の平返し、高度成長期の激しい熱量、そして現代、すべてに魅力あふれるドラマがありますね。