講談社児童文学新人賞の佳作入選作だわ。
最近のこの賞は今年の受賞者もそうだが
プロ作家が別名義で応募してる例が多い。
ゆえに最終選考にはプロがゴロゴロいる。
だから佳作でもハードルがもの凄く高い。
しかも本作は改稿で弱点を修正していて
生まれ変わったというから期待も膨らむ。
で、感想なんだけど確かにレベル高いわ。
良すぎて、何から書いていいかわかんね。
コレ、もう大賞でいいんじゃねーのか?
しかも、素材文適性が極めて高いときた。
全8章だが、それぞれが綺麗に終わるし
各章の終盤が問題文に使いやすい印象だ。
具体的に挙げると、6章は全体が良素材、
次に3章の後半、1章の後半と続く感じ。
ほかにも使えそうな名場面は多いけどな。
素材によさそうなシーン3選
6章 海光祭の復活に向け始動する場面
3章 クラスメイトの祖母を見舞う場面
1章 大好きな叔母の門出を見送る場面
文章難易度は小5でも読めそうなレベル。
俺のベタ褒めレビューの一部はこんなだ。
圧巻でした。祖父と暮らす少女が亡き母の信条を道標にして不安や葛藤を越え、立派になっていく展開。これだけでも凄いのに、それを支える大人たちをはじめとした周囲の人々がまた魅力たっぷりなんです。同級生の少年の思いがけない言動にも、グッとくるものがあったな~。先生の役どころは絶妙だし、もう、ホメ言葉しか浮かばないですよ。