中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

巡り合わせの妙『月の立つ林で』(青山 美智子)

これまでにも何度か言ってきたことだが

売れてる短編集の子どもが主人公の話は

大人向け作品でも入試でよく選ばれるよ

 

寺地はるな先生のコレなんかもそうだな。

 

さて、昨年11月に出た今回紹介の本は

本屋大賞5位だからばっちり当てはまる。

 

特に『ウミガメ』という短編は高校生の

ささやかでぎこちない交流が沁みる話で

少なくとも3つは使えるシーンがあった。

 

特に、少女が少年の将来の展望を聞いて

揺れる場面は素材文適性が高そうですわ。

 

あとは母との大事な場面、少年との邂逅。

 

他の短編は大人メインだが凄く面白いよ。

それだけでなくしっかり得るものもある。

 

俺のレビューはこんなふうにはじまるス。

 

迷える誰かが、数奇なめぐりあわせに優しく背中を押され、尊い一歩を踏み出すという短編集。全編を通して感じたのは物語の美しい調和でした。登場人物の思わぬリンクもみどころですね。読んでいて「あっ、アノ人だ」と気づくたびに笑みがこぼれましたよ。

 

『月の立つ林で』感想・レビュー

 

心地よく価値観の上書きをしてくれる(2022/11発売)