中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

2022-04-01から1ヶ月間の記事一覧

桜蔭中で出題『そらのことばが降ってくる: 保健室の俳句会』(高柳 克弘)

短歌や俳句なんかを扱う作品も中学入試で 出まくりだから、覚えとくといいかもな? ちょっと思いつくだけでもこんだけあるし。 『南風吹く』(森谷 明子) 『私の空と五七五』(森埜 こみち) 『リマ・トゥジュ・リマ・トゥジュ・トゥジュ』(こまつ あやこ) …

出題が予想される物語文『かぞえきれない星の、その次の星』(重松 清)

きみたちは、目に見える範囲では一人でも、一人ぼっちじゃない。 (『かぞえきれない星の、その次の星』所収の短編『ともしび』より) 重松清は頻出作家だけど新作からバンバン 出題される訳じゃなく古い作品からが多い。 しかしこの11編の新作短編集はい…

わたしは何者なんだろう『境界のポラリス』(中島 空)

講談社児童文学新人賞の佳作だった作品だ。 大賞該当作のない年度の受賞作ではあるが 異文化理解だとか外から見た日本人という テーマってのも重要っぽい部分があるわな。 5歳で来日してつらい小・中時代をすごし 人間関係をリセットするために、わざわざ …

志望校で出る作品は当てられない

昨日は模試の出題なら当てられると書いた。 ただ、実際に受ける学校で出る本ってのは ほぼ確実に当たらないと思ったほうがいい。 入試の出題者には、頻出作品を狙って出す 動機がないし、旧作も中受界隈でだ~れも 気にしてない作家の作品も実際出るからよ。…

模試に出る作品は当てられる

模試で出る作品は割と当てやすいんだよな。 頻出作家の新作や賞とった本を追ってれば かな~り高い確率でヒットしてくるからよ。 なぜそうなるかというと、そういう作品は 本番入試で出題件数上位になりやすいから。 塾側もよく出る作品を当てにくるわけだな…

クネクネ踊るわけじゃない『スネークダンス』(佐藤 まどか)

なーに言ってやがる。それよりさ、将来まわりにだれか苦しんでるやつがいたら、力になってやれよ。そうやって世の中はまわってるんだよ。(本文より) 海外在住で芸術への造詣が深い作家の新作。 『一〇五度』『アドリブ』など出題実績は それなりにあるんで…

答えはすぐには見つからないさ『屋根に上る』(かみや としこ)

何もできなくてもいいんだよ。たった一人でいい。つらいときに気にかけてくれる人がいれば、問題が解決できなくてもずいぶん救われるんだよ。(本文より) 受験業界じゃノーマークの著者だろうけど 児童文学の賞をとった新作だし出るかな? 今年の入試で出題…

やはりデータはモノを言う『偏差値が届かなくても受かる子、充分でもちる子 必ず合格できる学び方と7つのルール』(akira)

小6の年間平均偏差値以上の学校に進学した生徒は約8割にものぼります。(本文より) 2012年に日能研カリスマ講師が出した 本だが偏差値を徹底的に語る部分は新鮮だ。 偏差値は推移を見るべきで、1回の結果で 一喜一憂しても仕方ないし、まして志望校 …

おアツい共学中学校『タブレット・チルドレン』(村上 しいこ)

年月が経てば価値観も変化する。一緒に変われなければ、どちらかが取り残される。(本文より、夫婦について述べたくだり) そこそこ入試に出る作家の3月発売の新作。 タブレットで同級生と子育てをする課題で 色めき立つ教室がほほえましかったりする。 お…

駆け上がれ、不安も不満も吹き飛ばせ!『階段ランナー』(吉野 万理子)

学校の中心で活躍している優等生たちよりも、輪からはみ出て心配をかけさせた子どもたちのことをなぜかより多く覚えています。(本文より、元教師の言葉) たま~に出題される作家の1月発売の新作。 高校生男女の挫折と再起を描いた作品だわ。 この作者の作…