きみたちは、目に見える範囲では一人でも、一人ぼっちじゃない。
(『かぞえきれない星の、その次の星』所収の短編『ともしび』より)
重松清は頻出作家だけど新作からバンバン
出題される訳じゃなく古い作品からが多い。
しかしこの11編の新作短編集はいかにも
入試素材になりそうな作品がいくつかある。
『ウメさんの初恋』はすでに四谷大塚とか
日能研の模試なんかで使われてるらしいな。
それより俺としては『送り火のあとで』や
『コスモス』が狙い目っぽい気がしている。
とくに『送り火のあとで』は下線を引いて
家族の心情を問いたくなる箇所がありすぎ。
日系人の少女の葛藤を描く『コスモス』も
今風なテーマ+家族愛=出題?って印象だ。
逆に言うと受験生推奨なのはこの3編のみ。
じっくり味わいたい話はもっとあるけどな。
毎度のことだが俺のブックレビューは以下。