中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

鮮やかに伏線が活きてくる『小公女たちのしあわせレシピ』(谷 瑞恵)

好きな本からはきっと、いろんな影響を受けて、成長期の心には深く刻まれているんでしょうね。(本文より)

 

『神さまのいうとおり』が2022年に

出題されて注目された作家の10月の本。

 

桜蔭の企画に入れるか迷った本でもある。

 

ま、作問者が相当アンテナ広げてないと

 この作品には辿り着けないかもしれない。

 

名作童話&スイーツの連作短編集だけど

小5から中2にかけての少女視点の作品

『最高のつまらないもの』がすっげーわ。

 

鮮やかに伏線が決まりまくるんだもんよ。

 

公園の邂逅、母への思わぬ言葉、そして

意外な組み合わせのスイーツづくりなど

素材になりそうな箇所も抜群に多かった

 

メアリさんと呼ばれる人の影を追うけど

みんな日本人だし舞台もすべて日本だよ。

 

以下に俺のレビューから一部を引用した。

 

多くの謎を残したまま逝ったメアリさん。

彼女の特別な想いを乗せた名作童話とそれに挟まれたレシピたちが、今に迷う人々の心に救いをもたらします。

誰もが名前を聞いたことのある児童書のストーリーがこの物語にリンクしていく展開なので、私には二重の意味で楽しめる作品でした。

ドリトル先生の名前はDo little(さぼり)が由来、パフェはフランス語で完璧なお菓子など、どこかで使えそうなネタもたっぷり。

 

『小公女たちのしあわせレシピ』感想・レビュー

 

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