ママは私をユニークな子だって言ってたけど、私だって本当は自分が仲間はずれにされるのが怖いんだ。(本文より)
頻出作家を追っていては気づけない新作。
画家が初めて描いた小説ってことなんで
あんま期待してなかったが、超いいわ~。
所謂発達グレーゾーンとおぼしき少女の
心のゆらめきがめっちゃ胸に迫って来る。
気づけば完全に物語の虜になっていたよ。
半分は実話というのがリアルさの肝かも。
素材文適性は好奇心に負けて手に汗握る
展開となる4章から急上昇していく印象。
委員会トラブルに胸が詰まる6章だとか
親友の話に揺れる13章も適性は高そう。
あとは7章、8章、16章も使えるかな。
ま、問題文に使えるとか関係なく推すよ。
主人公の親の姿勢とか絶対見て欲しいわ。
主人公の小4から中学までを描く部分が
全体の9割近くて、残りは大人パートだ。
そのいせいかこの本は一般文芸と児童書、
両方のコーナーに置いてあったりするよ。
俺のレビューの一部を以下に付けとくな。
主人公は絵を描くのが好きな少女。
落ち着きのなさや衝動性で周囲と異なることに戸惑いを感じていた彼女が、人目を気にしない変人彫刻家に出会い、交流を重ねる中で、かけがえのないものを見つけていきます。
生きづらさを抱える主人公の心情とのシンクロが止まりませんでした。
思い入れのある作品が認められたり、人の心を動かす部分では私まで天にも昇るような気持ちになりましたよ。
私ね、中学、私立校を受験しようかと思ってるの。もっとまじめに勉強しないと受からないから、がんばらないといけないの。(本文より)