中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

情熱よ、燃えうつれ『光の粒が舞いあがる』(蒼沼 洋人)

つらいときは、今までもたくさんあった。そのたびに息を吸って、歯をくいしばって、がまんしなきゃ、って自分にいいきかせてきた。(本文より)

 

前作のクオリティはハンパじゃなかった。

 

作問後の8月末に出たため中受界隈では

注目されなかったが2ヶ月早く出てれば

今年の入試で使われまくっていたはずだ

 

その点、明日発売の今作はオッケーだよ。

受験界に蒼沼先生の名を轟かせるかもな。

そんだけパンチのある作品が来ちまった。

 

母の勝手に振り回される少女達の物語だ。

 

ボクサー女子のキャラがもの凄く強烈

そのカッコいい生き様に主人公の少女が

めちゃめちゃ影響されていくんですわ~。

 

家でも学校でも窮屈に感じていた少女が

自分を解き放つストーリーは熱さMAX。

 

ボクシングの描写にも熱があふれていた。

 

学校とは何か考えさせられる部分もある。

様々な見方が語られるから、まぁ見てな。

 

生きづらさにがんじがらめの子どもには

特に刺さるものがある作品かもしれない。

 

何かに熱中する話が好きな子にもよさげ。

 

難易度は中学入試の出題標準レベルだよ。

俺のレビューはとりあえずこんな感じに。

 

綺羅星のような個性がまぶしい作品でした。

主人公は家事に忙殺される中学生。

自由のない日々に苦悩する彼女が、思わぬ出会いに刺激を受け、勇気をもらい、自分らしく生きるすべに目覚めていきます。

良いわ~。めっちゃ良い。

追い込まれて鬱屈し切った心が、やがてくびきから解き放たれていく瑞々しい展開には、ただ酔いしれるしかありませんでした。

熱意が空まわる少年も、味な真似でストーリーを引き立ててくれてグッジョブ!

この物語が私たちにくれるのは、サンドバッグを乱れ打つのに匹敵するほどの快感でしょう。

熱い熱い友情と勇気が明日へ踏み出す力をくれる一冊。

お薦めです。

 

『光の粒が舞いあがる』感想・レビュー

 

主人公のつらすぎる日々を救ったものは?(6/26発売)

 

サンドバッグを無心で叩いた後の充実感は、今までどんなスポーツでも味わったことのない、特別なものだった。(本文より)