中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

無敵のかすがい『ステイ!: ぼくとシェパードの5カ月の戦い』(青谷 真未)

一歩進んで二歩下がるどころか、百歩進んだと思ったら九十九歩戻るような毎日だ。(本文より)

 

高校放送部モノがたまに入試に出ている

青谷真未先生の6月に発売された作品だ。

 

犬が苦手な大学生と犬の交流が描かれた

めっちゃハートウォーミングな物語だよ。

 

あまり入試向きではないと思ってたけど

悩める11歳が関わって来るあたりから

素材文適性がグーンと上がっていくよ~。

 

注目はフレンチブルドッグの散歩道』

家族や学校のことで深く傷ついた少年が

さまざまな気づきをもらい立ち直る話だ。

 

次によさげなのは、勝ち気な女子大生が

登場する『チワワの挑戦』になるだろう。

 

並々ならぬ努力で大学に合格した彼女の

颯爽とした生き方が妙にカッコいいよ~。

 

あとは主人公の小学二年生時代を描いた

プロローグもまるまる全文いけるかも?

 

例の難易度の分類ではやや難に相当する

この本に俺が書いたレビュー抜粋は以下。

 

「たかが犬」などではなく、飼い主にとっては本当に家族そのものであり、心の支えにもなりうるということが、物語を通じて存分に伝わってきました。

主人公は事故で両親を亡くした少年。

犬好き一家に引き取られて11年、本心を隠しつつ大学生になった彼を待っていたのは、恐ろしく厄介な出来事でした。

生真面目に負い目を抱き続けてきた青年が、シェパードとの関わりを通して心を解き放ってゆく物語です。

 

『ステイ!: ぼくとシェパードの5カ月の戦い』感想・レビュー

 

いい人多めで癒しになる(2024/6発売)

 

身なりも構わず勉強に没頭してもその程度なんだ、と鼻先でせせら笑った自分の言葉が、今になって自分自身に跳ね返ってきた。(本文より)