一歩進んで二歩下がるどころか、百歩進んだと思ったら九十九歩戻るような毎日だ。(本文より)
高校放送部モノがたまに入試に出ている
青谷真未先生の6月に発売された作品だ。
犬が苦手な大学生と犬の交流が描かれた
めっちゃハートウォーミングな物語だよ。
あまり入試向きではないと思ってたけど
悩める11歳が関わって来るあたりから
素材文適性がグーンと上がっていくよ~。
注目は『フレンチブルドッグの散歩道』。
家族や学校のことで深く傷ついた少年が
さまざまな気づきをもらい立ち直る話だ。
次によさげなのは、勝ち気な女子大生が
登場する『チワワの挑戦』になるだろう。
並々ならぬ努力で大学に合格した彼女の
颯爽とした生き方が妙にカッコいいよ~。
あとは主人公の小学二年生時代を描いた
プロローグもまるまる全文いけるかも?
例の難易度の分類ではやや難に相当する
この本に俺が書いたレビュー抜粋は以下。
「たかが犬」などではなく、飼い主にとっては本当に家族そのものであり、心の支えにもなりうるということが、物語を通じて存分に伝わってきました。
主人公は事故で両親を亡くした少年。
犬好き一家に引き取られて11年、本心を隠しつつ大学生になった彼を待っていたのは、恐ろしく厄介な出来事でした。
生真面目に負い目を抱き続けてきた青年が、シェパードとの関わりを通して心を解き放ってゆく物語です。
『ステイ!: ぼくとシェパードの5カ月の戦い』感想・レビュー
身なりも構わず勉強に没頭してもその程度なんだ、と鼻先でせせら笑った自分の言葉が、今になって自分自身に跳ね返ってきた。(本文より)