中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

心のワクチン

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でこぼこ中学受験のブログで紹介されてたんで読んだが、オモシレーわ。

『毒母ですが、なにか』は確かに受験生の親に薦めたい一冊だ。

 

賢い女が運命に翻弄され愚かになってくって筋書きだからよ。

主人公は始めは至極まともで冷静なんだわ。

お受験ママの話題に失笑する場面もあるぐらいだ。

 

それが子供の小学受験、中学受験と進むごとに変貌するわけよ。

熱くなり過ぎて、やっちゃいけないこともやっちまう。

 

けどよ、魔が差すってのは誰にでも起こり得ることだろ?

”多かれ少なかれこういう傾向はみんな持っている”って俺も思うぜ。

 

人は失敗して成長するって見方もあるけどよ。

出来りゃー酷い実体験なんざ、せずにすませたいだろ。

 

だったら読書で疑似体験しちまうってのは大アリなんじゃねーのか?

物語を読んどけば、手痛い失敗の顛末を知っとけば、愚かになりにくい。

 

そういう意味で、受験生の親の 心のワクチン になりうるのがこの小説だ。

 

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『毒母ですが、何か』(山口 恵以子/新潮社)

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