「1回の不合格で持ち偏差が2~3さがる」
こんなアドバイスを受験終了組の親御さんから頂いたことがあります。つらかった経験からくる12歳の危うさをよく表した言葉なのでしょう。
一方で、第一志望や実力相応校を含めた怒涛の三連敗から見事に立ち直った女の子もいます。彼女は何がきっかけで復活できたのか?その足跡を見ていきましょう。
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少女は日能研の上位クラスに在籍していました。本好きな彼女の武器は記述力。国語が引っ張る形で4科でも好成績をおさめていましたが、受験が近づくにつれ理系科目で苦戦するようになります。
6年の初めに4科68あった偏差値は秋に58へ。12月には60台に戻しますが、強い不安を抱えたまま本番を迎えることになりました。
それでも初戦の地方校は快勝します。しかし、埼玉の最難関チャレンジで×、続く千葉の実力相応校でも×、そして、あくまで初志を貫いた都内最難関でも残念な結果となりました。
埼玉で星を落とし自信を失ってしまったのが尾を引いたようです。さらに、第一志望落ちのダメージは計り知れず、ひどい片頭痛を起こして嘔吐したうえに、ぐったりと臥してしまうほどでした。
悪夢のような出来事を前にうつむき「悔しいんじゃなくて、悲しい・・」とこぼしていた彼女を救ったもの。それは、お守り校からの嬉しい知らせでした。
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ここが最重要ポイントなのですが、彼女は賢明にも自分の学力なら余裕で入学できるであろう学校を気に入り、第三志望にすると心に決めていました。
そのお守り校から2/2夜に合格通知を得られたこと。行きたい学校に行ける見込みが立ったこと。これこそが壊れかけのメンタルを復活させ、運命の転換点になったのです。
翌日に名門公立中チャレンジ、翌々日には埼玉最難関リベンジが控えていましたが、自信と余裕を取り戻した彼女には、もう怖いものはありませんでした。
「流れが大事というアドバイスを心のどこかで”非科学的”とバカにしていた私ですが、流れは本当に大事だと痛感しました」受験終了時に彼女の父親はこのように語っています。
中学受験を見事な三連勝で締めくくり、塾の先生さえ驚かせた少女も、もうすぐ中学2年生。今ではすっかり気に入った母校に後輩を呼び込むべく、古巣の日能研への協力にも余念がないといいます。
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※参照元:2023中学受験ほんとにやるんすか日記(姉2021終了)
軽妙な語り口と率直なコメントが魅力の受験ブログ。今は下の子の話題が中心になっています。姉関係の記事で最も印象的だったのは、落ち込む子どもに発破をかけた以下の場面でした。
「あそこで記念撮影していた子たちをぎったんぎったんにして勝利することがあなたのこれからの人生の目標だ。方法はなんでもいい。勉強でもほかのことでも。でも、かならず勝つんだ。この敗戦を人生の糧にしなさい」(本文より)
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