中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

あの夏を忘れない『薄明の流れ星』(辻村 深月)

秋以降の作品が滅多に入試に出ないのは

前から書いてるが、実際、7月~8月の

新作もその年度の入試にはあまり出ない

 

故に2024年組にとって最後の大作

『この夏の星を見る』になりそうですわ。

何せ6月30日に発売される予定だしよ。

 

入試定番化しそうな超ド級作品なんだが、

実はそのスピンオフ作品が3月に出てる。

 

短編『薄明の流れ星』掲載作(3/24発売)

 

辻村深月のファンブックのような作品に

掲載された『薄明の流れ星』がそれだよ。

位置づけとしては本編の前日譚になるな。

 

これがもの凄く出題しやすそうで驚いた。

素材の使い勝手、テーマ注目度とも◎印。

 

面白いだけでなく先生たちも魅力的だし、

読めば使いたくなる爽やか青春小説だよ。

 

ただし、媒体が媒体だけにこの良素材を

作問者が見つけられるかは微妙だろうな。

 

ネタバレを避けつつ紹介するとこんな話。

 

主人公は天文部にあこがれて入学した高1男子。目指した場所でも心にしこりをかかえていた彼が、合同夏合宿のトラブルの末に得たものは・・・?

 

たった20ページほどの短編だってのに

前半も後半も素材文に使えそうな印象だ。

 

本編の方は一体どんだけ凄いんだろうな。

 

『Another side of 辻村深月』感想・レビュー