中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

世界の広さを肌で感じられる『両手にトカレフ』(ブレイディ みかこ)

正義なんて恵まれた人間が信じるものだ。私には、私しかいない。(本文より)

 

そこそこ入試に出る作家の6月の新作だ。

貧困や格差について深く掘り下げてるし、

特に中学生たちに読んで欲しい作品だわ。

 

俺のリストの中ではトップクラスの売上

 

作問者も気づく可能性が高そうなんだが、

一部に小学生に見せたくない箇所もある

 

そこを外せば入試素材にはなりそうだが。

フミコが弟と引き離されるシーンとかな。

 

文章の難易度「やや難」、テーマ注目度

「◎」、飛ぶ教室紹介は「〇」、素材の

使い勝手は「無印」として12月に作る

出典予想の最終版では20位台の想定だ。

 

以下が俺のブックレビューの最初の部分。

 

ドラッグ漬けの母の元でどん底の暮らしを強いられる英国少女が、昔の日本女性の自伝の中に自分と同じものを見出します。食事にも窮するなか、必死で弟の面倒を見る主人公の生き様は想像を超える凄惨さでした。14歳で心が荒みきるのも頷けてしまうほどに。

 

『両手にトカレフ』(ブレイディみかこ/ポプラ社