中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

やすらげる優しさの『ありか』(瀬尾 まいこ)

自分が幸せになるより、誰かを幸せにできるってすごいことだよ。(本文より)

 

頻出作家がベストの時期に発売した新刊。

 

作問選書の佳境に書店で平積みなわけで

多くの先生方が手にしていることだろう

 

今作もメチャメチャ心温まる路線だわ~。

 

母親に愛された記憶がないって主人公が

思わぬ人の助けを受けながら子育てする。

 

ワンフレーズで言うとこんな話なんだが

そのなかに揺さぶられる要素がたっぷり。

 

ピンチを越え強くなるさまは素晴らしく

血のつながりを超える愛も心に沁みるよ。

 

終盤で露わになる主人公の信念には万感。

 

こんな人になれたらって思わされたな~。

脇役陣にもそういう魅惑のキャラが多め

 

素材文適性はそこそこあると思うんだが

どこを使うかは学校によってバラけそう。

 

難易度の4分類ではやや難に振り分けた。

レビューは中盤だけ以下に置いときマス。

 

主人公はシングルマザー。

母に愛された記憶がない彼女が、娘とのてんてこまいの日々のなかで、思わぬことに気づき、困難を乗り越えていきます。

見返りを求めない愛と優しさ、最高じゃないですか!

対照的な人物が重石になることで、真心の輝きが一層際立って感じられましたよ。

 

『ありか』感想・レビュー

 

心の穴を埋める思いやり(2025/4発売)

 

我が子じゃなくても、家族じゃなくても、いなくなることが耐えられない存在がある。(本文より)