中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

無理しすぎない生き方『もし、自分に負けそうになったら』(日本児童文学者協会・編)

みんなさびしいのに、人間ってどうして仲良くくらせないんだろうね?(『もし、自分に負けそうになったら』の本文より)

 

人とのつながりこんなときはシリーズ

本作は自己主張への気づきが溢れている。


毎度おなじみでない作家の作品もあって

新鮮味たっぷりのアンソロジーだったよ。

収録されているのは以下の5作品になる。

 

『もし、わたしがもっと踏みだせたなら』(高村 有)

『もし、わたしが「なんにもこわくないガール」だったら』(令丈 ヒロ子)

『もし、自分に負けそうになったら』(加藤 純子)

『もし、あたしの歌が笑われたなら』(黒川 裕子)

『もし、恥ずかしくなったら』(山崎 ナオコーラ)


楽しい作品としては若おかみシリーズの

令丈先生の物語が最高に笑える内容だわ。

少女の本心漏れまくり作文には腹抱えた。


素材文適性って点では高村先生がアリか。

おせっかいからはじまる波紋のあたりに

すこし教科書的な香りが立っていた印象。


黒川先生も異質な少女の関係性の部分に

ちょっとありそうかもと俺は受け止めた。


ほかにも心に寄り添ってくれる話があり

まさに粒ぞろいのアンソロジーなんだわ。


難易度は平易なこのシリーズのレビュー

4つ目はこんな味付けなのでありますよ。

 

多彩な個性が響き合う5篇。

 

さまざまな葛藤が描かれるので、どこかに必ず共感ポイントがあり、生きづらさに効く気づきも見つけられると思いますよ。

 

楽しさ抜群の[こわくない]で作文の破壊力にKOされ、[負けそう]は距離感に新鮮味があり、[歌]はパワフル先生の魅力が圧倒的、[恥ずかしく]では壁を超える気づきと勇気に心が温まりました。

[踏みだせたなら]は心のもやが晴れる爽やかさ。危うさを経て変わる関係性には、思わず頬がほころびましたよ。

 

それぞれに未来へつながる光を感じられる作品集でした。

 

『もし、自分に負けそうになったら』感想・レビュー

 

心の叫びは切実(2025/1発売)

 

でも、だれかに聞いてもらえないと、わたし、生きていけないかもしれない。(『もし、自分に負けそうになったら』の本文より)