中学受験と児童書と

「中学受験」と「児童書」について真面目に考え、気楽に吐き出す

匂い立つミラクル『大きな玉ねぎの下で』(中村 航)

爆風スランプってバンドを知ってるのは

だいたい40代以上になるんだろうな?

 

その人気グループの名曲の詞を元にして

想像を膨らませて描かれたのがこの作品。

 

8月22日発売なので作問向け選書には

厳しい時期だが出題者はズバリ世代かも。

 

切ない恋の物語だけどそれだけじゃない

様々なエッセンスが盛り込まれているよ。

 

スマホもケータイのない時代が舞台だし

俺なんかは昔を思い出し浸ったりしたが

現代若者パートもありターゲットは広め。

 

問題文に使えそうな箇所を一つ挙げると

少年が思わぬ役割を果たすことに対して

慕情と罪悪感の狭間で葛藤するシーンか。

 

文章難易度はやや難といったレベル感だ。

俺のレビューの始めの方だけ付けとくよ。

 

懐かしの同名楽曲をモチーフに、高校生、大学生、フレッシュ社会人などの多角視点で描かれるストーリー。

葛藤に葛藤を重ねる文通少年と闘病少女のパートが特に刺さりました。

感情移入するあまり「しっかりしろ、少年!」って檄を飛ばしたくなる場面も。

 

『大きな玉ねぎの下で』感想・レビュー

 

奇跡フレーバーが濃い目(2024/8発売)

 

もうダサいのは嫌だった。変わりたい。自分の頑張るべきことを、ちゃんと頑張れる人間になりたい。(本文より)