2024-01-01から1年間の記事一覧
こんなにたくさんお礼を言ってもらえる仕事なんて、そうそうないよ?(本文より) 子供たちに仕事の魅力と大変さを伝える 感動のお仕事シリーズの9月に出た作品。 児童文庫の売れっ子作家による新境地だ。 特段思いれもなく業界に入った主人公が 責任ある現…
自分の費やしてきたものや、 身に付けてきたこと、継続してきたことを、自信に変えたいんだ。(本文より) まれに入試にでる作家の10月の新作だ。 対照的キャラの女子高生2人の価値観が 関わり合うことで揺れ動いていくんだわ。 簡単に染まらないところが…
これが戦争なんだ。終わりはない。って 言葉が恐ろしいまでに胸に迫って来たよ。 わりと入試に出る作家の10月の新作だ。 描かれてるのは昭和28年からの数年間。 心に傷のある少年がその時代ならではの 経験や不思議体験を重ねて変わっていく。 子供には…
わたしみたいに、夢が迷子になっちゃうこともあるし。(本文より) まれに入試に出る作家の9月の新作だよ。 煮詰まっていた少女が出会いに触発され 新しい自分に突き進んでいくストーリー。 合わないと思っていた子が実は、という 筋書きは王道展開だが俺は…
もう私お姉ちゃんの受験イヤだ。受験が近づいてから家の中がずっと変だもん。(本文より) 今期出典予想ランキングでは下位だけど 今年最も楽しんだ作品はコレなんだよな。 俺がノリノリでレビュー書いた翌月には 合不合判定テストの素材にもなっていた。 そ…
みんなで同じお話を聞いても、感じ方はそれぞれちがうってところがおもしろいんだよねえ。(本文より) 2週間後に発売される作品を紹介するよ。 俺もいろいろとレビュー書いてきたけど、 これほど印象に残るキャラはいないわ~。 小5男子がミステリアスな…
爆風スランプってバンドを知ってるのは だいたい40代以上になるんだろうな? その人気グループの名曲の詞を元にして 想像を膨らませて描かれたのがこの作品。 8月22日発売なので作問向け選書には 厳しい時期だが出題者はズバリ世代かも。 切ない恋の物…
人に助けを求めることを恥じらってはいけないと思うんだ。(本文より) 児童書コーナーにある著書とは一味違う 昨年10月に出た大人の恋愛小説ですわ。 不勉強な俺は作者の道徳色の濃い本しか 知らなかったんだがこの路線もいいな~。 不遇な主人公への共感…
逃げろって言ったって、一体、どこに逃げろっていうんだよ。家にも学校にも逃げ場なんてないじゃないか。(本文より) 去年作った出典予想ランキング41位の 『百年の子』は俺の最推しだったりする。 中学受験や発売日による補正抜きにして 好きな本を選ぶ…
伝統野菜っているのはね、ずっと昔から、限られた地域でつくられてきた野菜のことだよ。(本文より) 伝統や文化の継承に貢献しそうな作品は プラスアルファの価値があると俺は思う。 今回の紹介作品もそんな一つになるよ~。 F1種って言葉、俺は知らなか…
自分の本心から好きなものが理解され共感されるのが、こんなに嬉しいなんて知らなかった。(本文より) 物語が予想外の方向に進んだりするとよ、 オォ!って驚かされることになるよな? ただし、思わぬ展開に行く際に説得力が 足りないと読者は取り残されち…
自分にはないものを得るための努力に、ゴールはあるのか。考えると深い穴に落ちていきそうになる。(本文より) 登場人物に自分を重ねることあるよな? そうなると作中の世界により入り込める。 俺はこの作品の上手に笑えない主人公に メチャメチャ共感しち…
11月は凄い新刊のラッシュがくるよ~。 上旬から注目作家の作品が続いていくし 中旬には講談社児童文学新人賞の佳作本 2冊同時発売も控えていてかなりアツい。 さらに下旬には有力な出題候補作もある。 12月にも超ヤバい企画が控えてるな~。 以下のリ…
何それ。いくらほのちゃんに障がいがあるからって、犬と同じにしてほしくないんだけど。(本文より) 去年の11月に発売された作品なんだが アンジェルマン症候群はこの本で知った。 知的障害や発育遅延等の症状がある一方、 ニコニコしているってのも特徴…
がんばれば道は拓けるなんて大嘘だ。そんな戯言は、努力すれば何とかなる状況の人が、口先だけで言っているに過ぎない。(本文より) 醜い感情と美しい愛情のギャップが凄い たまに入試に出る作家の今月の新刊だよ。 これは小学生には見せられないかもな~。…
物語は、登場人物の気持ちが自分とぴったり重なってくると、読むのが断然楽しくなる。(本文より) 児童文学界の大御所5人が揃い踏みだ! ユニークなのは、作家がリレーのように 短編のバトンを繋いでいく形式なところ。 かつSFや怖い話もあって盛りだく…
10年前に発売された坪田譲治文学賞の 『クリオネのしっぽ』の続編らしいけど 前作を未読でも違和感は覚えなかったよ。 先にコチラを読んでもたぶん大丈夫だわ。 ヤングケアラーばりに自分を犠牲にして 家族のためにとがんばる少女が主人公だ。 低温気味の…
こんな手ごろなところに全国への挑戦の場がある。その頂きに登りつめれば、一躍ニュースとしてとり上げられる。(本文より) だるまさんがころんだって遊びのことを 知らないってヤツはたぶんいないよな? でも、その子どもの遊びが磨き上げられ 極上のエン…
私の声は、今までの人生で一番遠いところに届いてるんだ。(本文より) 読めば明るく楽しい気持ちになれる新作。 デビュー作は講談社新人賞で最頻出作品、 2作目以降も割と入試に出ている作家の 12月上旬頃に発売される予定の作品だ。 内気な少女が楽しい…
どう考えても鏡原さんはもっと大きな企業で人材育成をしたほうがいい。(本文より、主人公がヒロインから受けた印象) 成瀬シリーズで本屋大賞などを受賞して いま勢いのある作家のもうすぐ出る本だ。 この先生が描く強い女の魅力はケタ外れ。 今作では、地…
間違っていようといまいと、我が子を守りたい。(本文より) 豊島岡の生徒が大学受験会場で集中力を 高めるために運針して周囲をビビらせる みたいな話を何かの本で見た気がするが 今回の紹介本を読んでそれを思い出した。 今年の公立高校入試でよく出た作品…
お前は他者を見とらん。己を知りたいなら、己以外を見よ。(本文より) 今年の5月に発売された直木賞候補作だ。 知の巨人の意外な一面を描いているよ~。 並外れた知能とままならない癇癪を持つ 男の生きざまが圧倒的な迫力で胸に迫る。 時代背景や方言が高…
受験を行事の一環にして命を燃やすのが高校三年生なんだ。(本文より) 文化部の高校生たちの熱い青春を描いた たまに入試に出る作家の8月の新作だよ。 ミステリっぽい公式の紹介文なんだけど 真正面から部活×友情を描いている本だ。 学生だけでなく先生た…
人は驚くほど、人の痛みに無自覚なのだ。(本文より) 昨年の直木賞受賞作家の4月に出た新作。 傷にまつわる10編が詰まった短編集だ。 一部、小学生に見せられない話もあるが 最初の受付嬢が高校時代を振り返る話と 最後の女子高生視点の話はオーケーだよ…
本の中には世界があった。果てしなく広がる宇宙があり、今日まで続いてきた人類の歴史があった。美味しそうな料理があり、そしてたくさんの物語があった。(本文より) たまに出題される作家の月末頃にでる本。 タイトルで想像できるファンタジックな 物語の…
他人からの評価に右往左往させられるなんて、この世で一番馬鹿らしいことですから。(本文より) 今年の2月に発売された直木賞候補作だ。 Z世代の名門大学生やOBのリアルって なかなかに惹かれる内容じゃねーのよ? 表紙やペンネームはどこかチャラいけ…
常夏荘は夢の国ね。あの場所だけ時間が止まってるみたい。(本文より) 歪んだ名家の内外で奮闘する女達の物語。 たまに入試に出る作家の8月の新刊だわ。 なでしこ物語シリーズ最終巻ってことだ。 この作品から読んでもわからなくはない。 順番に読むほうが…
笑えるほどアクセスがない当サイトだが 今年も恒例のランキングを作ってみたよ。 作品の優劣ではなく出題者が選びそうか。 この点のみで順位付けしたリストが以下。 全てここでレビューを書いた作品たちだ。 表の説明はちょっと真面目に書いてみる。 出典予…
本当にやりたいことを見つけ、育て、その手につかんだ我が子を、自由にさせるのが親の務めなのではないか。(本文より) 例によって話がリンクしあう連作短編集。 先月のテレビ番組で、これまでの著作の すべてが中学入試の素材に採用されたと 紹介された先…
10月に出る新作はちょっと少な目かな。 以下のリストは大部分が未読ってことで たぶん出題向きじゃない本も混じってる。 10/9発売 ☆先行レビュー済☆ 『森と、母と、わたしの一週間』(八束 澄子) 疲弊した少女が自然の中で手にするもの。 10/9発売 『小鳥…